2009年10月30日金曜日

アウト屋



アウト屋
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アウト屋(あうとや)とは、競艇のコース取りに於いて、ほとんどの割合で6コースに進入する選手を指す。反義語は「イン屋」。

概要
本来競艇においては、競艇場のコース形状等によって多少差はあるものの、概ねイン側から1~4コースまでの選手が勝つ可能性が非常に高く、最もアウト側となる6コースの選手の勝率は平均で4~5%程度、競艇場別で最も高い戸田競艇場でも8.5%と[1]、アウト側が非常に不利である。そのため通常の選手はピットアウト直後のコース争いでインコース、もしくはいわゆる「カド」(ダッシュスタートの選手の中で最も内側のコース)を取ることを目指すのが普通だが、競艇選手の一部には「あえて6コースを積極的に選ぶ」スタイルを貫いている者がおり、そのような選手をアウト屋と呼ぶ。

アウト屋は、その奇特なスタイルから熱狂的なファンも多い。阿波勝哉などはその典型で、地元の平和島競艇場ではオリジナルのサンドウィッチ(その名も「チルトサンド」で、阿波仕様モーターの「チルト3度」にかけている。)が発売されたり、B1級で笹川賞への出走資格がないにもかかわらず、ファンから阿波も投票の対象にするべきとの声が上がったほどである。

アウト屋になるきっかけは主に以下のようなものがある。

新人時代にアウトコースに入るという暗黙の了解を続けるうちに、自らのスタイルになった。(阿波勝哉など)
抜群のスタート勘にものを言わせる。(能登屋亮一など)
また競艇のコース取りには人脈や過去の貸し借り関係など様々な要素が絡み、インを取ろうとすると面倒な駆け引きが必要となる場合が少なくないが、アウトスタートを専門とすることでコース取りの駆け引きに惑わされずスタートタイミングのみに集中できることをメリットに挙げる選手もいる。

主なアウト屋
阿波勝哉
小川晃司
能登屋亮一
吉岡修
澤大介
向義行

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