2010年1月3日日曜日

きょうてい

競艇(きょうてい、kyotei)は、競輪・競馬・オートレースと並ぶ公営競技(公営ギャンブル)の1つで、プロの選手達によって行われるモーターボート競技である。

モーターボート競走法という特別法に基づいて、指定自治体がパリミュチュエル方式により勝舟投票券(舟券)を販売している。

所轄官庁は国土交通省(中央省庁再編前は運輸省)で、造船関係の産業を振興すること等を目的として、1952年(昭和27年)から実施された。それ以来長らく日本独自のものであったが、2002年(平成14年)より韓国の美沙里(ミサリ)競艇場でも行われるようになった。

競技の呼称は、以前より「ボート」や「モーターボート競走」とも呼ばれていたが、1997年度以降「競艇 (kyotei)」に統一された。しかし、2010年の年間キャンペーンのキャッチコピーでは「競艇」は使われず「Battle of 6 BOAT RACE」と表現されている。

競走の概要

水面(競走水面)に浮かぶ2つのブイ(ターンマーク)を目印として、反時計回り(左回り)に3周する。これは水上の交通ルール(船舶はすべて右側通行)に従っているためである。ターンマーク(正確にはターンマークとスタンド側を垂直に結ぶ線)間の距離は300mで、約1,800mを航走する。なお、ボートと選手が着用するカポック(防具)には艇番と枠番別の色が、ボートの舳先には枠番色別の旗がつけられて区別している。


ボート・モーターは競艇場に用意されており、開催初日の前日(「前検日」と呼ばれる)に抽選で各選手に割り当てられる。開催期間中の選手はモーターの整備とプロペラのマッチングの調整に多くの時間を費やす[5]。モーターの整備も整備士に相談することはできるが、作業はすべて選手自身で行わなければならない。

モーターは同じロットの量産品であるが、量産時に起こりうる性能の個体差に加え、その後の整備によって徐々にその性格が変化してくる。元々性能良く仕上がっていたモーターを整備の上手な選手が調整した場合はやがて最強のモーターに成長したり、そこそこの仕上がりのモーターを並みの調整で使っていると勝てないモーターに成り下がったりする。また、転覆などでモーターが水を被るとその後の調整しだいでモーターの性格が大きく変化することがある。

こうしてある程度モーターが「育った」状態になると、選手がくじ引きでどのモーターを引くかが勝敗の分かれ目になる。このため、各紙の着順予想ではモーターの状態を表すマークが記載されている。なお、モーターとボートは登録から1年を超えて競走に使用できないことから、年に1度一斉に取り替えられる。
モーターやプロペラの整備後、選手は次の競走までの間に水面を利用して試運転を行う。試運転の回数に制限はなく、整備をしてはこまめに試運転を繰り返す選手もいれば、あまり試運転を行わない選手もいる。この試運転も舟券の予想の参考になる。

モーターとボートはすべて、ヤマト発動機が製造している。

選手

他の公営競技と比べ、現役選手として活動する期間が長く、経験が豊富で駆け引きの巧みな年長者と新人選手の競走も見所である。先輩・後輩の力関係、日本各地の競艇場を転戦するため選手の出身地も舟券予想の重要なポイントのひとつとされる。一見、機械に依存している様に見えるが、実際には熱い人間ドラマが繰り広げられている。

なお、かつては体重の下限に規定がなく、期間中に過酷な減量を行い体調を崩す選手が多発したため、1988年11月に「体重に関する規定」が設けられ、現在は男子が50kg、女子が47kgを下限とし、これを下回った場合は重りを載せて調整する。

競艇

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