2008年12月30日火曜日

投票券の販売方法

創始期~
公営競技の投票券は、普通に紙に印刷された券から始まった。これは、例えば「単勝1番」であれば、それが印刷された券を求めなければならない。窓口にはそれぞれどの「組」を発売しているかが表示され、複数の組を購入したい者は、発売時間中に窓口を多数移動しなければ購入することが出来なかった。1枚100円だが、1枚1000円(10枚・法的には100枚分)を発売する窓口もあり、これを「特券」(とっけん)と呼んだ。今でも1000円単位で購入する投票券のことを「特券」と呼ぶファンがいるが、基本的にはこれの名残である。競技場によっては、発売状況に応じて窓口の数を変更するなど柔軟な対応を行う場もあったと言われている。必然的に的中確率が高いと思われた組の窓口には人が群がる(並ぶ)ため、現在コンピューターシステムによって投票券が発券される時代においても、一番売れている(つまりオッズが低い)出目が「一番人気」と呼ばれるのも、このような事象に由来していると思われる。

電算化とシングルユニット券
その後、コンピューターシステム(トータリゼータ)の導入に伴い、金額は一律だが、目を口頭で自由に申し込むことが出来るようになる「シングルユニット券」が登場する。1枚の券に組合せ(目)一つと金額が記載された物が印刷され、係員から現金を払って受け取る、現在に近い形の仕組みができあがっていった。なお、金額は一律のため、たとえば900円求めようとすると、100円券を9枚渡されることとなる。

マルチユニット券の登場
そして時代は進み、ついに「1枚の券の中に、複数の組合せと任意の金額を記録して」投票券を購入できるようになる。これが「マルチユニット券」である。現在、日本の公営競技においては、全ての開催場・場外売り場において、マルチユニット券による発売が行われている。当然のことながら、購入の利便性は格段に高まり、窓口の混雑緩和にも役立った。

マークカード方式
JRAが馬番号連勝複式を導入するのと同時期に、投票内容を規定された紙の上に印をつけて投票申しこみを行う「マークカード方式」を始めた。これは口頭による誤発券が少ないことや、発券までのさらなる時間短縮などのメリットが大きいことから、各種公営競技にも伝播していくこととなった。また、マークカード方式は、機械で印を読み込むことから、自動発売機の普及(これは主催者のコスト削減にも一役買う)にも繋がることとなる。

更なる進化
2006年7月6日より、桐生競艇場において、公営競技史上初めて、携帯電話を使った場内移動型投票システム(同月10日に「ムーヴ@ウィン」なる愛称が制定、同年9月9日より本格導入)が導入された。これは同競艇場開催日当日に、訪れたファンが場内で登録することで、当日の全競走を手元の携帯電話から投票できるシステムである。本場締め切りと同時刻まで投票できるほか、従前のマークカード方式(及びそれ以前の方式)と異なり順番待ちを強いられることも無く、投票券購入に当たって、さらなる利便性の向上が期待される。
現在、日本の公営競技においては、ほぼ全場でマークカード方式を導入しており、口頭で購入することが出来る窓口はごく一部に限られるか、一部施設においては全く存在しないということもある。

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Category:競艇

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